新型コロナウィルスの感染拡大により大きな打撃を受けている航空業界。 働く客室乗務員はどんな生活を送っているのでしょう。 現役の客室乗務員にお話を聞いたところ、前向きな彼女たちの日常を聞くことができました。
■コロナ禍にあっても、社会インフラを支える「やりがい」を感じる日々
–日系エアライングループ会社 3年目Aさん
私たちの会社は国内線を担当しています。
国内線の運航数は少し減ってはいるものの、基本的に今までとあまり変わらずに毎日フライトをしています。 お客様は減っていますが、ときには満席の便もあります。
乗務をしていて思うのは、いま飛行機を利用されるお客様はビジネスや医療関係の方など本当に飛行機を移動手段として使わなければいけないお客様。 そういったお客様を「安全に安心にお運びする」というのは、客室乗務員として本当に大きな「やりがい」だと改めて日々感じます。
お客様が、機内では少しでも安心できる時間を過ごしていただけるよう、私たちは安全と安心を感じていただけるサービスをいつも以上に心がけています。 コロナ前とそんなに変わらずフライトがありますので、お給料も大きく変わりません。ボーナスも少しいただくことができ会社には感謝しています。
■社内は明るく前向きな雰囲気
–LCC客室乗務員 5年目Hさん
フライトは月に10日~12日稼働しています。 通常時の半分くらいかと思います。
それ以外に、自宅でのスタンバイやオフィスでの勤務が月に数回入っています。 お給料は通常時より少し減りましたが、一人暮らしのわたしも十分に生活できています。
社内は暗い雰囲気はなく、CA達もいつも通りとても元気で楽しくフライトしています。 私たちの会社はコロナ禍でも路線拡大をするなど、勢いがあり、頼もしささえ感じています!
■優秀な人材を離さないと言ってくれる会社
–外資系エアライン3年目 Wさん
私たちの会社では昨年の3月から日本便が運休しているので、私たちは乗務ができていません。乗務ができないのはとても残念なのですが、いまは自宅待機や自宅での語学学習などをしながら現在のところ基本給のお給料をいただけているんです。
また会社はとても優しくて、「皆さんのような優秀な社員を簡単に解雇にはしたくない」「最善を尽くすからもう少し我慢してほしい」 といつもメッセージが送られてきます。
私は本当に感謝していて、早くフライトが戻って、良いサービスで会社に恩返しをしたいなと日々思っています。いまはそのために英語と中国語の勉強に日々取り組んでいます!!
■客室乗務員ならではの強みを活かして活躍
–日系エアライン5年目 Aさん
フライトは月に国際線2本、国内線3本程度乗務しています。
また、今、私の会社では客室乗務員が「日本を元気にするプロジェクト」の一員として勤務する取り組みが始まっています。
自身の出身地や縁のある都道府県の地元自治体に、実際に派遣されその地域のイベントに参加したり企画したりする、広報のような役割のお仕事です このプロジェクトへの希望者を社内公募で募りましたが、大変人気で抽選や選考となりました。 そして私はなんと地元大分の応援隊員として採用いただくことができました。
詳しい業務内容はまだ分かりませんが今からとてもワクワクしています。まるで生まれ育った地元に錦を飾れるような気分です。航空業界は厳しい状況ではありますが、この状況でも自らの強みを活かして仕事ができることに感謝しています。
–日系エアライン6年目 Mさん
私たちの会社では、最近客室乗務員が系列のレストランへ派遣され実際にサービスをしたり、スタッフの方におもてなしや接遇の教育をさせていただくという新たなお仕事ができました。今まで機内で培った心遣いや「おもてなしの力」を飛行機を利用されるお客様以外にも、ご提供できるのはとても新鮮で私自身勉強をして挑んでいます。
自分の新たな成長につながるこの仕事は、コロナの後再び機内でもっと良いサービスをすることにつながると日々感じています。
まとめ
いかがでしょうか。
今回のインタビューを通して、 コロナ禍の厳しい状況の中にあっても、医療従事者の移動を支えることに「やりがい」を感じている客室乗務員、強みを活かして新しい業務に挑戦する客室乗務員、 その環境を提供してくれる会社など、新しい環境に逞しく対応している前向きな姿に触れることが出来ました。
客室乗務員のお仕事の新たな魅力を感じると同時に、早く状況が改善し成長された客室乗務員と機内で会える日が待ち遠しいですね。