【2024年版】CAでも結婚して、産休、育休を取得できる?ANAとJALの制度を徹底調査!

女性の仕事として人気の高い職業といえばキャビンアテンダント、「CA」です。語学堪能、容姿端麗、憧れの職業ですが、結婚をして子供が欲しいというのも女性としての願望でもあります。国内、そして世界を飛び回るCAの仕事をつづけながら、結婚をして子育てができるのでしょうか? CAを目指している皆さんの中にはこのような疑問を抱かれる方もいるかもしれません。そこで今回は、大手航空会社のANAとJALの、産休、育休制度について調査してみました。

仕事と家庭を両立できるANAの育児サポート制度

ANAの複利厚生では、育児サポート制度があるため、仕事と家庭を両立させて働きやすい職場環境が整えられており、CAの約4人に1人が子育てをしながら働いています。
育児サポート制度には、以下のような子育てをしながら働くための休職、休暇などの制度が設けられています。

<休暇・休職に関する制度>
パパママ出産・育児休暇制度(出産する本人だけでなく、子の満1歳の誕生日当日までの期間に取得可能)
・不妊治療休職制度(特定不妊治療を行っている方を対象に、一定期間治療に専念し両立支援の一助とすることを目的とした不妊治療休職制度が利用可能)
・育児看護日(子供が小学校就学始期に達するまで年間5日(2人以上の場合は10日)看護日を取得することが可能)
・短日数就労選択制度(満30歳に達した社員は勤務日数を約9割、満40歳に達した社員は勤務日数を約5割または約7割とすることが可能)
・配偶者海外転勤休職制度(多様性な働き方を支援し一人ひとりのキャリアの充実化につなげ、配偶者の海外転勤に同行する社員は、一定の要件の下で休職が可能)
・きっずwithふぁみりーでぃ(社員のワークライフバランスの推進や、子どもたちが親の職場や仕事を知ることで、家族の絆をより深め、親子の「思い出づくり」の一環として開催している)

<勤務時間に関する制度>
・妊娠時短
・短時間勤務制度
・短日数勤務制度
・時間外労働免除、制限
・深夜業免除

 

社員だけでなく、社員の家族をまるごとサポートするANAの取り組み

・男性育児休暇取得に関する取り組み
社員の充実した生活を支えるための制度整備を進めています。また、本人だけでなく上司や職場の理解促進を図ることで男性の育児休業・休暇の取得率も向上しています。
・仕事と育児の両立支援Eラーニング実施
社員の仕事と育児の両立をサポートし、より柔軟で効果的な方法でこの課題に対処するため、「仕事と育児の両立支援 Eラーニング」を展開しています。社員の個別のスキル向上だけでなく、職場全体での共感と協力を奨励する重要な要素である為、理解と共感を通じて、社員とその家族が幸福で充実した生活を築けるよう支援しています。
・両立支援ツール(仕事と育児)
休職後の職場復帰から仕事と育児の両立まで、様々なお役立ち情報を提供しています。
・管理職対象研修の実施
育児期社員の環境理解や計画的な育成に向けて、育休から復職する社員を部下に持つ管理職を対象の研修を実施しています。育休から復職する社員の育成や活躍を促すマネジメントのポイント・コミュニケーションのヒントを紹介しています。
・企業内保育園の設置
社員が安心して仕事に取り組めるよう、企業内保育園を羽田空港と那覇空港に設置してあります。
・Hello Babyカードの運用
新しい親となった社員にエールを送る機会を提供する特別な取り組みです。

※ANAホームページより引用(https://www.ana.co.jp/group/csr/diversity_inclusion/promotion_diversity/diverse_work_styles/
https://www.ana.co.jp/group/recruit/ana-recruit/welfare/#anc-lifework)

女性の活躍、育児支援、イクメン推進の認定を受けたANA

【くるみん認定】
ANAは2009年8月に、次世代育成支援対策推進法に基づき、厚生労働省より「次世代の育成支援に積極的に取り組む企業」として、「くるみんマーク」こと次世代育成支援認定マークを受けました。
また、2020年7月には厚生労働大臣より「プラチナくるみん」の認定を受けました。

【なでしこ銘柄】
2014年には女性人材の活用を積極的に進めている企業の1社として、東京証券取引所より「なでしこ銘柄」に選定されました。東京証券取引所は、業種ごとに女性の活躍にかかわるスコアリング・評価を行うことで企業を選定しており、ANAは空運業から初めて選ばれました。
2014年に続き、2016年、2017年、2018年と3年連続選定されました。

【イクメン企業アワード】
2019年には、男性の育児と仕事の両立を積極的に促進する企業として、厚生労働省より表彰されました。

【えるぼし認定】
女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況が優良な企業を認定する制度である「えるぼし認定」において厚生労働大臣から優良企業として認定を受け、最高位である3つ星(3段階目)を取得しました。

D&I AWARD 2022
D&I AWARDとは、企業のダイバーシティアンドインクルージョン(D&I)を評価する認定制度で、日本最大のアワードです。日本で活動する応募企業のD&Iの取り組みを、特に「LGBT」「ジェンダー」「障がい」「多文化共生」「育児/介護」の5つの視点に注目して評価を行います。このたびANAの独自の取り組み実績が数多く評価され、最高位である「ベストワークプレイス※1」認定を受けるに至りました。

【J-Win Diversity Award】
ダイバーシティ&インクルージョンを推進している先進企業として、企業賞「アドバンス部門」の大賞を2019年、2020年、2年連続受賞しました。

【パパの公休日プロジェクト参画】
パンパースが発起ブランドとなり、ANAも応援企業として参画したプロジェクトで、子供の1歳の誕生日に仕事を休んでお祝いをするという取り組みです。プロジェクトに参画した2015年度より、ANAは子供の1歳の誕生日に年次有給休暇を取得することを推奨しています。

 CAの仕事と子育てを両立することは簡単なことではありませんが、CAを続けながらでも結婚、妊娠、子育てという女性の願いを叶えてくれるサポートがANAは充実しています。

JALのDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)・福利厚生

JALグループは、一人一人を尊重し、職場を働きがいあふれるものにするため、DEI推進・ウエルネス推進とともに、ワークスタイル変革に継続的に取り組んでいます。
育児・介護など時間的制約のある社員も含め、最大の強みである社員一人一人が活躍できる職場づくりを目指し、労働時間の適正化、テレワーク制度の拡充を進めています。
また、ワーケーション・ブリージャーの利用促進など柔軟な働き方を促進することで、多様な人財がいきいきと働ける環境の醸成を目指しています。

 

家庭との両立支援制度

産前休暇制度(妊娠後、本人の希望に基づいて産前休職を取得可能)
・出産特別休暇(出産のため、産前10週、産後10週まで休暇を取得可能)
・出生休暇(子供の出生日の前後2週間以内に、3日間の休暇が取得可能)
・育児休職制度(出生日以降、最長でお子さまが満3歳に達する月の月末まで取得可能)
・育児休暇(育児休職とは別に、お子さまの出生日から10週間を限度として任意の日付で休暇が取得可能)
・産前地上勤務制度※パイロット・客室乗務員のみ(妊娠後、出産特別休暇取得までの間、地上勤務に就ける制度)
・短日数勤務制度※パイロット・客室乗務員のみ(小学3年生までの子供がいる方・要介護状態にある家族の介護を担う方・満50歳に達している方が希望に応じて、月間の勤務日数を「6割勤務」「8割勤務」「9割勤務」から選択可能。なお、事由により選択できる勤務割合は異なる(※職種によって対象となる事由が異なる))
・1日単位の深夜業免除措置希望日申請制度 ※客室乗務員のみ(深夜業免除措置を適用中、月間のスケジュールにおいて、1日単位で深夜業を免除する希望日を選択できます。深夜業免除措置を適用しながら、選択した希望日に宿泊を伴う乗務をすることが可能)
・深夜業免除措置(小学校就学前のお子さまを養育する場合または要介護状態にある対象家族を介護する場合、深夜勤務を免除することが可能)
・所定労働時間を超えて就業させない制度(小学校就学前のお子さまを養育する場合または要介護状態にある対象家族を介護する場合、原則として所定労働時間を超えた就業を制限することが可能)
・所定外労働を制限する制度(小学校就学前のお子さまを養育する場合または要介護状態にある対象家族を介護する場合、1カ月24時間、1年150時間を超えて、所定就業時間外または休日の就業を制限することが可能)
・お子さまの看護のための休暇制度(小学校就学前の子供が、負傷または疾病にかかった場合の世話、あるいは予防接種または健康診断を受けさせるために取得することが可能。 取得日数は年間5日間、小学校就学前の子供が2人以上いるときは年間10日間の取得できる)
・配偶者転勤同行休職制度(小学校就学前の子供を養育する社員が、配偶者の転勤による転居に伴い、その配偶者に同行し転居先において生活を共にすることにより通勤が困難となる場合に、最大2年間休職可能)
・不妊治療休職制度(社員が高度な不妊治療(体外受精・顕微授精)を受けるために、最大1年間休職可能)
・ライフイベントと仕事の両立促進
JALグループでは、男女を問わず、さまざまな社員がライフイベントに伴う休職を経てもキャリアを形成し続けられるよう、評価などの運用を見直しました。また、男性社員の意識改革、男女がともに育児を行う環境整備に向け、産後パパ育休、育休分割取得などの制度に加え、2022年度からはパパになる社員に連続2週間以上の育休取得を推奨することとしました。事前に育休計画を立てることで、チームの働き方の見直しや意識の改革を推進しています。

女性が働きやすい企業として認定を受けたJAL

【次世代認定マーク「くるみん」取得】
JALは、次世代育成支援への取り組みが評価され、2008年6月に初めて次世代育成支援対策推進法に基づく認定を受けています。
2005年4月の「次世代育成支援対策推進法」の施行に伴い、JALでは、次世代育成支援の観点から策定した行動計画に則り、出産や育児をする社員に対し、働きやすい職場環境を提供し、仕事と子育ての両立が図りやすい環境の整備に努めてきました。その結果、行動計画に掲げた目標の達成および企業としての取り組み姿勢が評価され、2008年、2013年、2018年、2019年とこれまでに4回、上記認定を受けています。

【J-Winダイバーシティ・アワード】
JALは、特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワークが主催する「2021 J-Winダイバーシティ・アワード」において、企業賞として「アドバンス部門 準大賞」を、また、個人賞として代表取締役社長執行役員の赤坂祐二氏が「経営者アワード」を同時受賞しました。企業賞と個人賞を同時受賞するのは、航空会社では初となります。

【「なでしこ銘柄」に選出】
JALは女性の活躍推進に優れた企業として、2015年から2018年まで4年連続「なでしこ銘柄」に選出されました。「トップコミットメントによるダイバーシティ経営を強力に推進していること」、「女性のキャリアサポートに関する管理職層への研修や女性社員に対するキャリア形成の意識醸成の取り組みを実施していること」、「ワークスタイル変革に取り組んでいること」などが評価されたようです。

D&I Award
全国の応募企業のD&Iの取り組みを、「ジェンダー」「育児・介護」「障がい」「多文化共生」「LGBT」の5つの観点で構成された100項目の評価指標「ダイバーシティスコア」をもとに、JALは最高評価である「ベストワークプレイス」に認定されました。また、「D&I Award2021」においては認定企業の上位16社の中から、「D&I Award大賞」4社、「D&I Award賞」12社を選出しており、JALは大企業部門で「D&I Award賞」を受賞しました。
【えるぼし認定】
2018年に認定
【育ボスアワード】
2018年にグランプリ受賞
【イクメン企業アワード】
2020年に特別賞

※JALのホームページより引用
(https://www.jal.com/ja/sustainability/human/engagement/)
(https://www.jal.com/ja/company/awards/index2.html)

まとめ

ANAもJALも、女性が活躍できる職場として、仕事と子育てを両立するための制度が充実しています。
子育てをしながら仕事をすることは容易ではありませんが、社会人としての夢だけでなく、ひとりの女性として結婚、出産・育児という夢も叶え、社員がイキイキと活躍できるため、航空会社は様々な制度を整備しています。各航空会社の制度や補サポートを上手く活用しながら、ママさんCAとしてどんどん活躍していきましょう。

<免責事項> 採用情報は、必ず採用企業のホームページでご確認ください。 

藤井彩
アイザック エアラインスクール講師
ビジネスマナー講師
接遇研修講師

経歴
日本航空国際線客室乗務員、JALウエイズ客室乗務員

コメント
航空業界は難しいと思われている方が多いですが、決して「特別な」「難しい」業界ではありません。どういう人物像を求めているか…をしっかり自分の中に落とし込み、”コツ”をつかむことで内定は目の前です!一緒に頑張りましょう。

最後に

アイザックではJAL、ANAをはじめ、客室乗務員、空港グランドスタッフにこれまで2,400名の合格実績があります。少しでもCA、地上職に興味をお持ちでしたら、まずは無料の個別相談会、レッスン見学に参加してみてはいかがでしょうか?