世界の航空会社の中でも常に人気トップを保ち続けるシンガポール航空。そのシンガポール航空の人気を支えるのは機内でお客様に対して最高のサービスを提供している客室乗務員の存在が大きいでしょう。大人気のシンガポール航空の客室乗務員になるためには何が必要なのか、元シンガポール航空の客室乗務員であるエアライン講師にお話をお伺いしました。
I\’ma Singapore Girl.
SQ(シンガポール航空)では、客室乗務員のことを「シンガポールガール」と呼ぶとご存知でしたか?
そのシンガポールガールはアジアの洗練された優雅さとやさしいおもてなしの象徴として、1972年に誕生して以来、シンガポール航空のシンボルとして親しまれています。
その質の高いサービス基準は、航空業界で常に注目されてきました。シンガポール航空採用試験の流れ
日本人乗務員は150名ほど在籍しており、高品質なサービスで知られ、実質世界最高評価の「ザ・ワールド・ファイブ・スター・エアラインズ(The World\’s 5-Star Airlines)」の認定も得ているシンガポール航空。
試験は、
募集発表⇒書類選考⇒1次試験⇒2次試験⇒3次試験⇒内定の流れになります。
新卒、既卒共に採用
シンガポール航空の客室乗務員は外資系エアラインにはめずらしく、ほぼ毎年募集のある航空会社です。しかも新卒、既卒共に採用します。
採用試験は2015年は東京国際フォーラムで行われ、毎年10名程度が採用されています。
SQ採用試験の内容
書類選考では高倍率のため、応募書類づくりは完璧を目指しましょう。特に応募写真は写真館で撮影しましょう。また、記入漏れがないように送付の前に必ずダブルチェックしましょう。
実際の面接では、面接官はシンガポール人と日本人で構成されています。日本語と英語での質問が次々と飛んできます。
丁寧で礼儀正しい日本語と、流暢でなくとも途切れることなく会話を楽しめるような英語力をこの面接で出し切ることが重要ですので特訓しましょう。
1次、2次試験はグループ面接です。
2015年の質問内容の一例
「あなたについて何でも良いので1分間英語で話してください」
主に第一印象がチェックされます。
2次試験は筆記試験があります。
最終の3次試験は個人面接になります。一般的な質問から受験者の経験についての質問があります。
最終試験でのサロンケバヤチェック
皆さんはシンガポール航空の客室乗務員が着用している制服をご存知でしょうか?シンガポール航空創立以来、一度も変わることのない、サロンケバヤという民族衣装をモチーフにした印象深い制服は、世界中にファンがいるほどに人気が高く、シンガポール航空のトレードマークともいえます。
体にぴったりとフィットしたシルエットと大きくあいた胸元と背中、女性を美しく見せるデザインのこのサロンケバヤを着こなせることが、シンガポール航空の客室乗務員になるための条件ということは否定できません。
実際、採用試験の最終段階では受験者にこの制服を着用させ、部屋の中を数周歩いてもらい、サロンケバヤが似合っているか、シンガポールガールをイメージできる人物であるかをチェックされるのです。
従って、あなたの肌にタトゥや目立った傷跡がないこと、肌の状態が美しいこと、などは採用される上での条件といえるでしょう。
シンガポール航空内定に必要とされる素質
身長は158cm以上
また、身長も関係してきます。これは「ロングドレス丈のサロンケバヤを着こなす」という意味もありますが、これ以外に大切な役割との関係性があります。
「保安要員」としての客室乗務員の使命
シンガポール航空だけではなくすべての航空会社の客室乗務員には「保安要員」という大変重要な役割があります。
たとえば緊急時、お客様は客室乗務員の指示に従って素早く脱出をする必要があるのですが、その客室乗務員がお客様に紛れてどこにいるかわからなくなってしまってはお客様はパニックに陥ってしまいますよね?
日本人に比べ大柄なお客様が多い外資系エアラインでは、尚のこと、お客様に紛れないだけの身長が必要です。
大型機でも手荷物収納棚に手が届くこと
また、各航空会社の保有機材によって異なりますが、シンガポール航空を含む、外資系エアラインでは比較的大型機を使用していることが多く、その機材の天井部分にある手荷物収納棚に手が届くこと、お客様を安全にご案内できること、という意味でも身長制限が設けられています。
実際シンガポール航空の最近の募集では女性は158cm以上、男性は165cm以上という応募条件が設けられていました。
シンガポール航空の象徴、サロンケバヤが似合う美しい肌、そして大型機の中でも安全を守ることができ、保安要員としてお客様に安心を与えることのできる外見はシンガポール航空の客室乗務員になるための必要要素と言えます。
丁寧で礼儀正しい日本語力
シンガポール航空は世界30ヶ国60都市以上に就航しています。私たち日本人乗務員はその中で主に成田や関西をはじめとする、日本とシンガポールを結ぶ路線に乗務します。
それに加え、シンガポール発で成田を経由するロサンゼルス便、オーストラリア便なども乗務します。
これらの路線は日本人のお客様が多く搭乗されている便であり、私たち日本人乗務員の最も重要な役割は日本人のお客様のケアです。
日本人が好むきめ細やかなサービスを提供したり日本語の機内アナウンス、入国書類記入のお手伝いなど日本人のお客様にシンガポール航空の機内で快適にお過ごしいただくことが私たち日本人乗務員の最大の使命です。
その際はもちろんですがサービスは日本語で行います。丁寧で礼儀正しい日本語を話せる「日本語力」は絶対条件と言えるでしょう。
堪能な英会話力
シンガポール航空ではシンガポール人、マレーシア人、そしてタイ人やインド人、中国人などのさまざまな国籍の客室乗務員、運航乗務員(パイロット)とチームで働かなくてはいけません。
コックピットブリーフィングからサービスの打ち合わせまで基本的にはすべて英語です。そのため、ある程度のレベルの英語力は必要です。
TOEICのスコアはもちろんですが、やはり英語で会話できる英会話力がなにより必要になってきます。
合格体験記とアドバイス
私自身、シンガポール航空受験を決めた時に、マンツーマンの英会話スクールに通い、英語力を伸ばす努力をしていましたし、エアラインスクールにも通い、日本語での面接の練習もしっかりとしていました。
競争の激しいエアライン業界で常に高い評価を保ち続け、選ばれ、賞賛され続けるシンガポール航空。その機内でサロンケバヤに身を包み、ホスピタリティ溢れるサービスを提供するシンガポールガールへの夢を実現してみませんか?
アイザックエアラインスクール講師
森田千嘉
シンガポール航空にて客室乗務員として約14年間乗務、シンガポール航空リーディングスチュワーデスを経て、外資系企業・エアライン英語面接対策講師。
“客室乗務員という仕事は、競争率の高い職業の一つです。その厳しい競争に勝ち抜いていくためには、日頃からの努力と前向きにチャレンジする姿勢が大切です。客室乗務員の仕事を理解し、自分の可能性と強みを引き出して、内定を目指しましょう。”
最後に
アイザックではシンガポール航空、JAL、ANAをはじめ、客室乗務員、空港グランドスタッフに業界No.1の合格実績があります。少しでもCA、地上職に興味をお持ちでしたら、まずは無料の個別相談会、レッスン見学に参加してみてはいかがでしょうか?