なぜ客室乗務員が就職で人気か?
昔から女子大生や専門学生のあいだでダントツの人気就職先として挙がっていたのが客室乗務員かアナウンサー。
「花形職業」とも言われつつ、女性であれば誰もが一度はなりたい職業と憧れていた程でもある上位トップ2の就職先です。
他の企業から内定をもらったにも関わらず、客室乗務員になれると分かれば、どんなに良い企業でも内定辞退をしてしまう程、女性たちからすれば譲れない職業の1つなのです。
それほど、客室乗務員が長年、就職先として人気を集めている理由は何か?解明していきます。
客室乗務員になりたいと思う女子大生や専門学生に聞いてみたところ、やはりまずは英語を使える点でした。
その他にも、日本全国や海外へ頻繁に訪れることができる、国境を超えた多くのお客様と接することができるといった理由も多く見受けられました。
学生時代に留学した経験がある人や帰国子女の人、または英語が好きで常に触れていたいと言った、単純な理由で客室乗務員を目指している人もいました。
いずれにせよ、どんな理由であれ、女性たちの憧れや目標、希望を叶えることができ、女性自身が大きく活躍できる環境という部分でも、多くの支持を集めているのです。
実際、客室乗務員は勤務体系も早番、遅番と不規則であり、精神的にも体力的にも大変な仕事です。
そんな条件の中、採用されてから約3年は契約社員としての雇用となり、お給料も通常の企業と変わらないか、割に合っていない程低い航空会社もあります。
お世辞を言っても魅力的な労働条件とは言えない客室乗務員ですが、それでも人気を集めている理由は一体どこにあるのでしょうか。
やはり昔から女性だけでなく、異性からも一目置かれる職業だけあり、客室乗務員という肩書だけでも、社会の中では非常に有利になるとも言われています。
また、どんなに厳しくて過酷な労働条件を提示されても、それ以上に客室乗務員という職業に誇りを持っている、飛行機に乗るのが好きだといった何かしらの大きな理由がある人こそ、憧れだけでも長く続けることのできる職業だということなのです。
しかし、端から見ると一見華やかで楽しそうといった職業の裏には、飛行機が単純に好きという理由だけでは続けられない人も増えてきているのも事実です。
その他にも「客室乗務員」=「多くの人から常に見られる職業」なので、当の本人たちは常に乗務中、気を抜けません。飛行機に搭乗中は360度どこからお客様が目を光らせて自分自身を見ているのか分かりませんので、身なりや所作、日ごろの接客対応など、常に意識していく必要があります。
もちろん、一緒に働いているスタッフからもキレイな対応や身なりを日々学べる環境ですので、自然に美意識も高くなります。
美意識が高くなることで、より自分磨きにも精を出し、綺麗になれるのです。
客室乗務員になることで、精神的にも体力的にも鍛えられますが、それ以上に自分自身の美意識にもつなげることができる点では人気の理由に含まれてくることでしょう。
現在は、昔に比べると人気度も下降気味ではあり、企業側も採用条件を緩くしている所が増えているのです。
特に航空会社では必ずと言って良い程、重要視されていた「身長の高さ」や「それなりの外見」「英語が堪能」といった厳しい高条件に通過した人のみが就くことのできる職業だと言われてきました。
しかし、これらの条件の中でも英語に関しては、入社後にできるようになれば良いといった待遇に変わってきたりと、時代の変化を感じられますね。
それだけ昔に比べると、客室乗務員という職業への魅力や憧れを持つ学生たちが年々減少してきているのも事実なのです。
いまやLCC(ローコストキャリア)と言われる格安航空会社を利用して、国内海外問わずに旅行する人たちが増加しています。
それに伴い、LCCの客室乗務員募集も増加し、より航空会社同士の人材確保に力が入ってきているのです。
格安航空会社の客室乗務員は今までトップ2を長い間、争ってきた全日空空輸(ANA)と日本航空(JAL)よりも身なりはそれほど厳しくなくなってきている点が、人気を集めている理由の1つでもあります。
特にLCCの客室乗務員を見ると、派手目のネイルやメイク、髪の毛の色も真っ黒ではなくても良いといった自由な人たちが目につくようになりました。
昔からの風習だと、客室乗務員は必ず髪の毛の色は黒、ネイルもシンプルといったように、規則も厳しく定められていましたが、現在のLCCを取り扱っている航空会社では、そういった部分でも違いが見えます。
ただし、LCCで働く以上、機内食や飲み物、機内で使用するもののほとんどが有料になっています。そのため、チケットは安く販売する分、客室乗務員の営業力次第で売り上げアップや評価にも繋がっていくので、厳しさはこういった部分にあることも変わりないでしょう。
現在では年々、女子学生たちの客室乗務員への就職意欲が減少してきていますが、そんな中でもまだまだ憧れを抱き、幼き頃からの夢である「客室乗務員」という職業に就くため、懸命に勉強している学生も多くいます。
格安航空会社が増加する一方、有力な人材確保のために大手航空会社もより女性が働きやすい労働環境を作っていくことが、これからの会社の拡大にも繋がっていくことでしょう。