今回はJAL客室乗務員の経験もふまえて、キャビンアテンダント(CA)の給料・年収について、取り上げさせて頂きます。
現在一般事務職の平均年収が250万ほどとされている中、客室乗務員は平均年収が約200万円ほど高い470万ほどというデータがあります。またそのほか、客室乗務員だからこそ受けられる特別な待遇として
(Employee Free Ticket, エンプロイー・フリーチケット)と言って、航空会社の社員に福利厚生の一環として付与される優待航空券がもらえる企業もあります。
EF券は企業によっては本人だけでなく、家族や近親者も使用できるので、客室乗務員になる上で非常に人気が高い福利厚生のひとつとなっています。
そのほか、3日や4日のロングフライトの後には、最低2日以上の連休を頂けるので、体を休めるのはもちろんですが、趣味や旅行、自己啓発などに時間を使えることができるのは客室乗務員ならではの勤務体系だと思います。
航空業界では、1994年からJALやANAが契約制雇用を開始しました。その後、国内の航空会社に続き、日本でCAを採用する外資の航空会社にまで、契約制の雇用が広がり定着しました。そして、2014年までは、日本国内21社の航空会社の内、CAを正社員として採用する航空会社はありませんでした。
その中で、ANAが2014年4月1日から正社員化をスタートさせました。そして、2016年度からANAグループのANAウイングスがCAの正社員採用をスタート、また北九州空港をベースとするスターフライヤーも2015年度4月1日よりCAの正社員化に踏み切っています。
国内の大手航空会社のANAとJALの給料はお伝えいたします。
2020年度のANAの給与は、初任給が四大卒で月額180,319円(職務調整手当30,000円を含む、別途諸手当あり)に加え、乗務時間に応じた手当ありと、ANAの募集要項のページに記載されています。(試用期間中は本給149,500円【別途諸手当あり】)
院卒と短大・高専・専門卒は以下の通りで、四大卒と同じく基本給に加え、乗務時間に応じた手当があります。
<院卒>
月額188,221円(職務調整手当30,000円を含む、別途諸手当あり)
試用期間中は本給157,402円(別途諸手当あり)
<短大・高専・専門卒>
月額172,417円(職務調整手当30,000円を含む、別途諸手当あり)
試用期間中は141,598円(別途諸手当あり)
また、その他の待遇は下記の通りです。
■諸手当
家族手当、住宅手当、深夜労働手当、土日出勤手当、乗務手当、職務手当など
■昇給
年1回(4月)
■賞与
年2回(夏・冬) 前年度実績
■通勤補助費
当社規程により支給
■休日・休暇
月間10日程度(年間126日)。年次有給休暇、リフレッシュ休暇、懐妊・育児休職など、各種休暇・休職制度あり
■教育・研修
専門訓練、階層別研修、自己啓発プログラム(オープンセミナー・通信教育)あり
■福利厚生
年次有給休暇、リフレッシュ休暇、懐妊・育児休職など、各種休暇・休職制度あり。ANAは、家族との絆・家族との時間の大切さを重要視しており、ご実家が地方のANA客室乗務員の方が、休暇を使って、自社便を使って気軽に実家に帰ることができるようなしくみを作っています。
客室乗務員は、女性が長く働けるよう、産休育休制度はもちろん、子育て期間中に短時間勤務制度を利用することができるなど、安心して元の職場に復帰できるしくみを築き上げています。
※詳細はANA新卒採用情報を必ずご確認ください。
一方、JALもANAに少し遅れて、2016年4月に客室乗務員の契約社員制度を廃止し、在籍する契約社員を全て正社員化、また同年4月入社以降の新入社員も全て正社員採用しています。
JALの新卒の初任給は、現在四大卒、短大卒、専門卒で188,000円。これに加え、乗務手当など別途手当があり、昇給・賞与もあります。
またその他の待遇は下記の通りです。
■通勤費
当社規定により支給
■勤務・休日・休暇
乗務便に応じたシフト勤務(変形労働時間制)
※土日・祝日勤務あり
※年次有給休暇、慶弔特別休暇、産前・育児休職制度、配偶者転勤同行休職制度、介護休職制度ほか
■その他
寮・社宅制度、各種社会保険あり、制服貸与
■福利厚生
育児休職・育児制度
育児休職は最大で子が3才に達する月の末日まで取得可能であり、産前休職者のほとんどが育児休職を取得しています。また、育児支援制度として小学校就学前の子を養育する社員には、深夜勤務免除、子の看護休暇、所定労働時間を超えて就業させない制度などもあります。厚生労働省の次世代育成支援認定マーク「くるみん」を取得しています。
JALは地方在住者には寮制度があり、入社後に寮に入ることができます。そのため、家賃を抑えることができるのも魅力の一つです。
※詳細はJAL新卒採用情報を必ずご確認ください。数年前であれば、大手2社ともに契約社員としての入社しかできなかったことを考えると、待遇面は改善されつつあるといえます。
ところで、客室乗務員の給料は、大手2社が正社員化をスタートさせた一方で、LCC(ローコストキャリア)の航空会社が増えてきているため、平均年収などは、以下のようなデータが出ています。
年齢別の平均年収(LCCを含む)*平成30年時点、調査の母体が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。
20代前半 約300万
20代後半 約400万
30代前半 約460万
30代後半 約500万
40代前半 約540万
40代後半 約570万
50代前半 約600万
50代後半 約590万
60代前半 約440万
従業員1000人以下 約470万円
従業員1000人以上 約550万円
平均年収 約480万円
平均月収 約34万円
平均賞与 約100万円
そのほか、収入や待遇では計れない女性の職場としての充実度、世界が体感できる仕事、直接「ありがとう」と感謝を実感できる仕事です。
客室乗務員の採用人数は近年増加傾向にあり、新卒のチャンスを逃した方にも「既卒」採用に何度もチャレンジすることができます。もちろん転職先としても非常に魅力的な職業です。客室乗務員の仕事は、この仕事に興味を持った方々にとって「経験して良かった」と必ず言える仕事です。是非、今日から一歩踏み出し、CAを目指しませんか!
<免責事項>
採用情報は、必ず採用企業のホームページでご確認ください。
藤井彩
アイザック エアラインスクール講師
ビジネスマナー講師
接遇研修講師
経歴
日本航空国際線客室乗務員、JALウエイズ客室乗務員
コメント
航空業界は難しいと思われている方が多いですが、決して「特別な」「難しい」業界ではありません。どういう人物像を求めているか…をしっかり自分の中に落とし込み、"コツ"をつかむことで内定は目の前です!一緒に頑張りましょう。