元CAで現在エアラインスクールの講師を務める私が、ブータンに旅行した際、旅先で感じたことをまとめました。外資系エアライン出身でたくさんの国を回った私でも、行ったことがなかった国ブータンの魅力しっかりお伝えします。
バックパックで世界中を回ってみたい。
世界中を旅して自分の足であらゆるその土地に踏み込み、目で確かめ
文化やその国の空気を肌で感じる。
皆さんも一度は異国の地に行ってみたいと思った事はないでしょうか?
私の初めての旅はマルタ共和国でした。ヨーロッパとアフリカの文化が混ざり合った独特の文化を感じて感動した事を今でも鮮明に覚えています。
今では50カ国を超える国を訪れましたが、これからもずっと旅を続けていきたいです。
さて、今回の私の旅の目的地はブータン。
「幸せの国」とよく聞けれど実際のところどうなのか確かめてきました。
グローバル化が進む現代において荘厳なヒマラヤの山々に囲まれ秘境であり続けることを選んだブータン。
亜熱帯のジャングルから氷河地帯まで手付かずの自然が残されています。
国策においてもGNH(GrossNational Happiness)国民総幸福量が政策の柱として最重視されています。ブータン王国は今日の世界において残された、最後の秘境だといえます。
そしてブータンの人々は秘境をそのまま維持しようとしています。
それゆえに、ブータンの観光政策は”High value, Low impact”という方針を貫いているのです。実際に町を歩いても国に信号はたった一つ。しかもその一つは警察による手信号です。
なんともゆったりした空間・空気こそがブータンの魅力といえるのではないでしょうか?
皇室の交流や開発支援を通じての日本とブータンの関係は深く、ブータンは大の親日国です。2011年11月に、ご成婚されたばかりのブータン第5代国王ならびに、王妃が訪日され、東日本大震災からの復興に励む日本人との交流は大きな話題になりました。町を散策していても日本語を少し知っていたり、親日な空気を感じる事ができました。
また、英語教育にも力を入れている様でした。
ブータン旅行をする際には、必ず現地、または日本の旅行会社を通じてお申込み頂く必要があります。ブータン入国にはビザが基本的に必要です。ビザも旅行会社を通じての発行になりますのでお気を付けくださいね。パスポートの6か月の残存有効期間も忘れないように!
空路ではドゥルックエアーまたはブータン・エアラインズでパロ国際空港に入るのが一般的です。日本からだとバンコク経由が一番便利です。私はドゥルックエアーを利用しましたが客室乗務員はキラという民族衣装を着ており、サービスもフレンドリーでした。
■タクツァン僧院
ブータン人の信仰の最も熱烈な場所、ブータンの聖地中の聖地です。タクツァン僧院の観光スタート地点から2時間ほどトレッキングをし、2800M地点までのぼりレストハウスで休憩。そのあとさらに寺までひたすら上ります。合計で早くて3時間。ゆったりあるいて4時間程度かかります。絶壁をぬうように石段が続いており、植物も高度が変わるにつれ亜高山帯の針葉樹林に代わっていく様子も大変美しいです。大自然を眺めると、何とも言えない神聖な気持ちになります。実はタクツァンというのは、「虎の巣」(タイガー・ネスト)の意味。この地には「8世紀にチベットからブータンにやってきたパドマサンバヴァという聖人が虎の背中に乗ってやってきてここで瞑想した」という伝説が残っているんです。見学時間を含めると少なくとも7時間は確保しておきたいところです。
■タシチョ・ゾン
ブータンには各都市に”ゾン”と呼ばれる建築物があります。ゾンとは、ブータンを統一したお坊さんが、作り出した、政治統治機関。チベットからの攻撃に備え、要塞であり、城であり、官庁であり、寺院であり、宿舎でもある場所。ゾンによって外観も違うので滞在中いくつかのゾンを訪れる事をお勧めします。
■ブータンの家庭訪問
ブータンでは民家を一般公開しているところが数多く存在します。実際に訪問すると伝統の焼き石のお風呂ドツォの入浴や、ブータン家庭料理の夕食も楽しむことができます。ブータンの料理は基本的にチリを多く使ったものが多くその他民家でとれた新鮮な野菜や自家製チーズを炒めた料理が人気です。家族がそろって円になって食事するのが一般的。実際の生活スタイルを見てみるのもいいですね。
近年少しずつ外来の文化が入ってきているものの、建築や文化保存のための沢山の法律があり、極めて独特の文化が残っていると感じました。自然環境が保たれている国、紛争もなくかぎりなく平和な国であると共にこんな素晴らしい国が地球上にいつまでもあってほしい、また世界各地に広がってほしいとも強く感じる国でした。決して生活水準は高くはなくとも小さなことに喜び・感謝する気持ちを忘れずに一日一日を過ごす人々に大変魅力を感じると共に、人生に一度は必ず行ってみる価値のある国だとも強く感じました。